JRには往復割引という割引制度があります。
この往復割引は、山陽新幹線の新大阪~博多でも利用することができます。
往復割引は乗車券が安くなり、学生であれば学割と同時に利用することもできます。
では、この往復割引を新大阪~博多で利用した料金は?
本当にお得なのか?他の方法とも比較しながら詳しくご紹介しましょう!
Contents
大阪~福岡で使える往復割引とは?
新幹線で往復割引を利用するための条件と、大阪~福岡で利用した時の料金を紹介!
往復割引の条件は?
往復割引の条件は、基本的には2つ。
- 片道の営業キロ数が601キロ以上の区間であること。
- その往復同一区間の乗車券を同時に購入すること。
この2つが基本的な条件です。
新大阪~博多間の営業キロ数は618.5キロ。
片道601キロ以上あるので、この条件を満たせば往復割引になります。
往復割引で新大阪~博多の料金はいくら?
往復分の乗車券を同時購入し往復割引が適用されると、乗車券のみ1割引になります。
新大阪~博多の乗車券料金は通常9,610円。
これが1割引で8,640円になるので、割引額は片道970円、往復で1,940円です。
「のぞみ・みずほ」指定席料金は15,310円が14,340円に。
「ひかり・こだま・さくら」指定席料金は、15,000円が14,030円に。
自由席は14,480円が13,510円になります。
列車・座席 | 片道通常料金 | 往復割引利用時の料金 |
---|---|---|
のぞみ指定 | 15,310円 | 14,340円 |
こだま指定 | 15,000円 | 14,030円 |
自由席 | 14,480円 | 13,510円 |
往復割引の差額は全て片道970円で、自由席でもグリーン車でも差額は同じです。
ところが、新大阪~博多間では、往復割引と他の方法を同時に使ってさらに安くすることができます。
往復割引を使ってさらに安く!
新大阪~博多では往復割引を使っても、片道970円しか安くなりません。
しかし、往復割引と同時に使える3つの方法で、さらに料金を安くすることができます。
その3つの方法をご紹介しましょう!
1.学割を使う
往復割引が使える区間では、必ず学割を利用することができます。
学割で安くなるのは乗車券の2割。
往復割引で1割引になり、さらに学割で2割引になります。
「のぞみ」普通車指定席なら、通常15,310円が往復割引と学割で12,610円。
片道で2,700円、往復で5,400円安くなります。
なお、学割で切符を購入するには、事前に学割証を発行してもらわなければなりません。
2.エクスプレス予約を使う
会員限定の新幹線予約「エクスプレス予約」を利用すると、新大阪~博多は13,240円。
エクスプレス予約の通常予約(EX予約サービス)は乗車券+特急券でこの料金です。
ところが、エクスプレス予約の商品の中に「e特急券」という特急券があります。
このe特急券は新大阪~博多の普通車指定席で片道3,630円(特急券のみ)。
往復割引後の乗車券8,640円と同時に利用すると、片道の合計は12,270円。
学生の場合、学割を同時に利用すれば10,540円なのでe特急券がお得です。
学生以外の方は、EX予約サービス(往復割引)を使うと片道料金は12,070円なので、e特急券よりもEX予約サービス(往復割引)がお得です。
3.eきっぷを使う
JR九州・西日本では、ネット限定で「eきっぷ」という特急券を販売しています。
これが購入できるのはJQカード会員とJ-WESTカード会員に限られますが、このきっぷと往復割引も同時利用が可能。
料金は「e特急券」利用時と同じく、片道12,270円です。
エクスプレス予約と同じように、学生は学割とeきっぷを同時に利用することができます。
往復割引と学割に、eきっぷを使うと片道料金は10,540円です。
このように、新大阪~博多では、他の方法と往復割引を併用することができます。
往復割引は学割やe特急券・eきっぷと同時に利用してこそ料金的なメリットがあります。
大阪~福岡で往復割引より安い方法
ご紹介した通り、往復割引はいくつかの方法でさらに安くすることができます。
しかし、それでも他の格安きっぷと比較すれば安いものではありません。
大阪~福岡で、往復割引より安い方法をご紹介します!
例1.スーパー早特きっぷの方が安い
新大阪~博多は「スーパー早特きっぷ」を使うと片道10,290円。
往復割引+e特急券の料金12,270円より安いです。
学割を併用しても片道料金は10,540円なので、スーパー早特きっぷの方が安いです。
例2.新幹線ホテルパックの方が安い
往復・宿泊するなら、新幹線パックを利用するのが安いです。
1泊5,700円のホテルに泊まる新幹線ホテルパックの料金は25,700円。
宿泊費を引いた片道料金は10,000円なので、往復割引よりこちらの方がお得です。
このような安い方法が使える方は、往復割引よりも安く新幹線に乗ることができます。
「あまり料金が安くない」のが往復割引のデメリットと言っていいでしょう。
しかし、安い方法が使えない時には、往復割引には十分なメリットがあります。
往復割引を利用するメリットは?
新大阪~博多では往復割引で安くなるのは、片道970円、往復で1,940円です。
この区間で使えるチケットの中では大してお得ではありません。
参考:大阪~福岡(博多)の新幹線※最も格安な往復方法とは?
では、そんな往復割引を使ってメリットがあるのはどんな時でしょうか?
年末年始・GW・お盆などの帰省時期はお得!
エクスプレス予約を利用すれば、年末年始等でも料金が安くなります。
しかし、新幹線格安チケットや回数券は帰省時期などには利用することができません。
そんな時には、一年中使える往復割引を利用するのがお得です。
ただし、エクスプレス予約・スマートEX会員の方は、そちらで往復割引を利用した方が安いです。
当日のきっぷ購入
大阪~福岡で特に安い新幹線ホテルパックやスーパー早特きっぷは事前予約が必要です。
しかし、往復割引乗車券は当日でも購入可能。
当日になってきっぷを買う必要がある方は、選択肢の一つとして利用できます。
途中下車が必要な時
新幹線ホテルパックも新幹線格安チケットも途中下車することはできません。
下車することはできますが、その先のチケットは無効になってしまいます。
ところが、往復割引を利用した時は途中下車が可能です。
ただし、特急券は下車する駅までが有効なので、分けて購入しなければなりません。
決して安くはない往復割引ですが、使う場面によっては十分メリットがあります。
大阪~福岡の往復で該当する方は、選択肢の一つとして、料金を比較しながら検討してみましょう。